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011「箱根登山鉄道 山夏衣」

●011 データ
「箱根登山鉄道 山夏衣」

新緑の山道を登る電車たち。雰囲気を生かした広田ワールド。

動画  4分37秒
撮影: 2011年5月5日、6月3日
制作: 2013年11月12日


●011 動画エッセイ 
「箱根登山鉄道 山夏衣」

12月5日のオープニングに並んだラインナップは、バラエティに富んでいますが、この011「箱根登山鉄道 山夏衣(やまなつごろも)」は、最も魅力的な一点だと思っています。
優しさがあり、観る人の気持ちを静める効果があるからです。
樹木の香りが漂うように、慈しみながら撮影しました。

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別のところでも記しましたが、私がビデオを始めると言ったら、
「ビデオは誰が撮っても同じです。これまで発表されている映像を見れば分かるでしょう」
また、
「ビデオはどこで撮っても絵になります。電柱があっても看板があっても・・・」
要は撮影者は関係ない世界だと言うことでしょう。こうした言葉は、私が鉄道写真を始めたころに似ていると感じました。

「写真は誰が撮っても同じだよ、露出さえ合っていれば・・・」
60年前はたしかにそうでした。写真は鉄道研究の一部に過ぎず、客観的写真がすべてでした。
では、主観的な鉄道写真は存在価値がないのだろうか、そこで始めたのが、私の鉄道写真で、その後、皆さんから多くの支持を得られました。
「こういう世界があったんだ」
「自分でも、こうした写真を撮りたい!」
おかげさまで、“広田調”は市民権を得て、皆さんの心の中に深く浸透して、今日に至っています。

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動画をたくさん撮り始めたのは2011年です。しかし仕事で巡る、スチールの姿写真のサイドで狙うものが多かったようです。
そうした中で、この箱根は、終日、動画に専念して撮影しました。前の年に撮影した012「箱根登山鉄道 錦」も同様ですが、専念したことで、動画で表したい主観的な映像を組み立てることが出来たようです。この2作から“広田ワールド”が始まる予感を感じています。

後に続く、007「津軽鉄道 闇」、021「大井川鉄道 ひと雨ごとに」、などなど、ちょっとアートや禅の雰囲気を味わえるものなども登場してきますが、広い意味では作品すべてが“広田ワールド”と言えるでしょう。

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箱根は日帰り圏なので、中学を卒業するまでに3回訪れました。最初は小学校の卒業旅行でした。品川から客車列車で小田原に出ると、そこから登山電車です。強羅から徒歩で芦ノ湖に出て遊覧船で元箱根、あとはバスで小田原に戻りましたが、3回が3回、同じコースをたどっています。

小学校時代に乗車した国鉄車両は、往路が細窓のスハ32。背はモケット張りなので、シングルルーフの後期形らしく、帰路は広窓のオハ35でした。予約のバスが1台来なくて路線バスに分散乗車した結果、予定より2時間遅れのオハ35でした。小田原ではすでに日が落ち、乗車した客車の室内灯は一つ措きにしか点灯していなかったのに、とても明るく感じたのを覚えています。

小学校時代に乗った登山電車の車両は、まるで覚えていませんが、中学校の遠足では鋼製のチキ1(モハ1)に乗車しています。とても混雑していたので、仲間と車掌さんのところにへばりついていました。

ここでトラブルになりそうな事が起きました。スイッチバックの大平台信号場で乗務員交代のとき、車掌さんが乗る前に発車してしまったのです。乗務員扉は閉じられていたので、車掌さん慌てましたねぇ。事なきを得ましたが、乗車しているこちらも冷や汗ものでした。

まだ都内には焼け跡が残り、湘南電車モハ80が走り始めの時代ですから、ちょっとしたトラブルなどは、各鉄道にいろいろあったことでしょう。

箱根登山鉄道は急勾配ですが、ご存知のように、一般的な粘着式を採用しています。もしも早雲山まで直通運転を考えたら、アプトなど歯車式の必要があったかもしれません。しかし強羅~早雲山はケーブルカーにし、設備を分離したことで、鉄道線を複雑な歯車式から回避したことは賢明な選択でした。

ケーブルカーは戦争中に外され、小学校当時は、まだ復旧していませんでした。脇の急坂を延々登って行きました。休息した元箱根の旅館で温泉に入りましたが、男子は2階の部屋で裸になって隠しもせず、1階の湯船に直行です。
混浴でした。

012「箱根登山鉄道 錦」と共に、音楽家の、渡辺雅二さんにオリジナル曲をお願いしました。素敵な曲を付けていただき、さらにグレードが高まりました。
渡辺さんとのいきさつなどは、012のコメントで詳しく記したいと思います。



渡辺さんのアドレス。

http://www1.kamakuranet.ne.jp/watanabe/index.html 



 2013年12月2日
 広田尚敬

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